在宅医療に携わる鍼灸師は、医療保険下における往診をしている人が大多数であり、保険適応となる対応疾患は押さえておかないといけません。
1.鍼灸の保険適応疾患
適応疾患は以下の6疾患
- 神経痛:坐骨神経痛など頭・顔・胸・手・足などの神経の痛み
- リウマチ:急性、慢性で手足の関節が腫れて痛むもの
- 腰痛症:慢性の腰痛、ぎっくり腰etc
- 五十肩:肩の関節が痛く、腕が挙がらないetc
- 頸肩腕症候群:頚から肩、腕にかけてのしびれや痛み
- 頸椎捻挫遺症:頚の外傷、むち打ち症 etc
上記の6疾患であれば必ずしも保険適応な訳ではなく、医師の同意があって初めて医療保険下にて施術を行うことができます。
これら6疾患は整形外科分野であり、訪問未経験の鍼灸師からすれば整形外科に関する症状を押さえておきさえすれば良いのだと思いがちですよね。
最低限、鍼灸治療を行う上でこれらの治療は出来るようになっておくことは必要ですが、実際に訪問する患者さんは要支援・要介護状態であることが多く、複数の主たる慢性疾患を有している多疾患併存状態であることがほとんどです。
そう考えた時、担当する患者さんの多くは整形外科領域の問題に加え、脳卒中や呼吸・循環器など様々な問題を抱えています。
2.鍼灸師に求められるのはジェネラリスト的スキル
在宅医療の現場に携わる鍼灸師と、鍼灸整骨院や治療院の鍼灸師では、求められるスキルが異なるため今後在宅医療の領域にチャレンジしてみたいと考えている方は事前に把握しておきたいところです。
具体的に求められるスキルにはどういったものがあるかというと、
運動器・呼吸器・循環器・脳卒中・神経内科・精神などの分野に留まらず、フィジカルアセスメント・運動療法・リスク管理・多職種連携・プライマリケアなどなどジェネラリスト的スキルを求められます。
そう考えた時、やるべき事は膨大であり「何から手をつけたら良いのか分からない...」と不安に駆られてしまいますよね。。
正直、本当に学ぶべき事は沢山あって、いくら勉強しても足りないくらいなので「楽で簡単」ではありません。
しかし、”学び続けたい・何でも対応できる鍼灸師になりたい”といったオールマイティー型を目指したい思考を持っている鍼灸師にとっては在宅医療の現場は最高な環境であるとも言えます。
”学び続けたい・何でも対応できる鍼灸師になりたい”という強い想いを持っている方は、ぜひ在宅医療の現場に挑戦してみてはいかがでしょうか。
お待ちしています。
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